歯を失うと、部分入れ歯やブリッジなどで治療したとしても、骨吸収によって徐々に顎の骨(歯槽骨)は痩せていきます。10年間で1cmも歯槽骨が減ることもあるのですから、歯を失うことによる歯槽骨への影響は、大変大きいことがわかると思います。
では、歯を失った場合、骨吸収を防ぐにはどうしたら良いのでしょう?骨吸収を防いで顎の骨を守る欠損治療は、インプラントしかありません。
歯を失うことによって歯槽骨は吸収され、失われてしまいます。歯は歯槽骨によって支えられていますが、歯を失うと、咀嚼で歯槽骨に与えられていた力がかからなくなります。そのため、歯槽骨が徐々に退化し始めてしまうのです。
インプラントはブリッジ・入れ歯とは異なり、人工歯根を埋め込んでいるため、歯槽骨に刺激を与えることができます。そのため、骨吸収を防ぐことができるのです。
歯周病菌は歯槽骨周辺にまで侵入し、歯槽骨を溶かしてしまいます。歯周病は歯を失う原因になりますが、それは歯周病菌が歯槽骨を溶かしてしまうため、歯を支えられなくなってしまうからです。
顎の骨がやせてきても、自分ではあまり実感がないかもしれません。しかし、進行すると老人のような顔になってしまい、シワ・たるみを引き起こします。老けて見える原因になってしまうのです。また、顎の骨がやせると、入れ歯が合いにくくなってしまいますし、インプラントを挿入することもできなくなってしまいます。
食べ物などでカルシウムを多く摂取しても、一度失われた歯槽骨を取り戻すのは困難です。もちろん、カルシウムの摂取は大切ですが、再生させるのは難しいでしょう。では、歯槽骨が痩せてしまったら、諦めるほかないのでしょうか。
自力で歯槽骨を取り戻すことは困難です。しかし、治療によって歯槽骨を増やすことは可能です。しかも、近年は腰などの骨を移植する「自家骨移植」でなく、健康な骨をキズつけることや、入院も必要ない、「TE-BONE」という歯槽骨再生治療が登場しているのです。
TE-BONEは、骨髄由来幹細胞から培養骨を作り、それを移植する方法です。東京大学医科学研究所で開発されました。骨髄由来幹細胞は、ご自身の腸骨から採取した骨髄液から培養して作ります。また、採取は局所麻酔で行い、30分程度で終わります。入院の必要はありません。
体への負担が少ない
自分自身の細胞を使用するので拒絶反応や感染症を防ぎやすい
良質な骨を確実に再生することが可能
TE-BONE | |
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自家骨移植 | |
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TE-BONEを導入している歯科医院は少なく、どこの歯科でもTE-BONEによる最新歯槽骨再生治療を受けられるわけではありません。必ずしも今通っている歯科医院様でTE-BONEによる骨再生治療を受けられるとは言えないのです。
自家骨移植に不安を感じている方、他生物由来の骨補填剤などを用いる他家骨移植に抵抗を感じている方には、インプラント治療に踏み出せない人が多いと思います。TE-BONEなら、骨量が足りなくても、体に大きな負担をかけずに骨量を増やし、インプラント治療が可能になります。