インプラントと歯周病の関係歯周病の治療を先に行う理由
歯周病を先に治療しないと、インプラントを埋入しても脱落してしまう!
歯周病を治療せずに、インプラントを埋入すると…?
- インプラントが安定しない
- 食べ物を噛んだ時、インプラントがグラグラと揺れる
- インプラント周囲炎にかかり、インプラントが脱落する
インプラントを希望される患者様が、歯周病にかかっていた場合、インプラントの治療よりも先に歯周病の治療を受けていただかなければなりません。歯周病は、インプラントの支えとなる歯周組織を破壊し、歯肉に炎症を起こしたり顎骨を溶かしたりする病気だからです。
歯肉の炎症や顎骨が溶けている状態のまま、インプラントを埋め込むことはできません。
インプラントが安定しないばかりか、歯周病菌がインプラントを支える歯周組織に感染し、インプラント周囲炎を引き起こす危険性があるからです。
インプラント周囲炎にかかると、食べ物を噛んだ時にインプラントがグラグラと揺れたり、最悪インプラントが脱落したりしてしまいます。
こういったリスクを避けるために、インプラント治療より歯周病治療を先行させなければならないのです。
治療はプラークコントロールが基本。歯科衛生士から学びましょう
歯周病治療の基本となる、プラークコントロールとは?
- 歯周病菌の巣や栄養源となる、歯垢・歯石を除去すること
- 毎日のブラッシングや定期的なスケーリングが必要
- 正しいブラッシング方法は、歯科衛生士から学べる
歯周病の治療は、プラークコントロールが基本となります。
プラークコントロールとは、歯周病菌の巣や栄養源となる、歯垢や歯石を除去することを指します。
歯垢や歯石を除去するには、ブラッシングやスケーリングを行わなければいけません。
ブラッシングは正しいやり方で毎日行う必要があり、スケーリングは歯科へ定期的に受けにきていただく必要があります。正しいブラッシング方法は、歯科衛生士の指導から学ぶことができます。歯磨きはホームケアの基本ですので、教えられた通りに実行するようにしてください。
プラークコントロールが十分でないと、歯周病が重症化してしまう!
プラークコントロールが十分でないと…?
- 歯周病が重症化してしまう
- 重症化すると、手間のかかる治療が必要になる
- 患者様の心身にかかる負担が大きくなる
ブラッシングやスケーリングによるプラークコントロールを怠らないようにしてください。
プラークコントロールが十分でないと、歯周病は、歯肉炎から歯周炎へ、歯周炎から歯槽膿漏へと、どんどん重症化してしまいます。
歯周病は重症化するほど、歯周ポケットが深くなりますから、歯肉の下の歯石や汚染された歯質を除去する必要が出てきます。ルートプレーニングという非外科的な方法もありますが、歯肉を切開して歯周ポケット内の清掃を行う外科的治療(歯周外科)が必要になるなど、進行するほど負担のかかる治療が必要になってしまいます。
できるだけ早期に歯周病治療を受けてください
歯周病は、インプラント治療の大きな障害となるものです。
ですから重症化しないうちに、できるだけ早期に歯周病治療を受けるようにしてください。