インプラントの基礎知識 その3/噛むこと(そしゃく)と脳の関係
インプラントで噛むことが脳の活性化につながる
食べ物を噛むこと(そしゃく)は、単に消化吸収を助ける作業ではありません。そしゃくで口を動かすと、唇、歯肉、上あご、舌、粘膜に感じる刺激によって脳の活動が高まり、脳の血流量も増加すると言われています。
インプラントで噛むことがなぜ脳にいいのか?
体の各部からの感覚情報を受け取る大脳皮質の感覚野。口やその周辺の感覚を司る中枢が、この感覚野の3分の1を占めるということからも、口は人間の体の中で特に敏感な場所であることがわかります。口からの感覚刺激を脳に伝える手段として、そしゃくは重要な役割を果たしているのです。
神奈川歯科大学と明治大学理工学部の共同研究によると、通常の総入れ歯の人と歯のある人がガムを噛んだ時の脳の活動量を比べると、総入れ歯の人の方が低いという結果でした。しかし、インプラントの人が噛んだ場合は、歯のある人のデータに近い活動量を示しました。
噛むことが体を健康にしてくれる
ほかにも、そしゃく回数が多いと満腹感を得られるため肥満防止になるなど、「噛めること」は脳と体の健康維持に欠かせません。しっかり噛めるインプラントは、「噛めないことで生まれるリスク」を減らす有効な手段になるのではないでしょうか。